2025.10.24 静電気の豆知識

目次
静電気対策でお困りではありませんか?
今回は、静電気の現象の中でも特に分かりにくい「誘導帯電」について、徹底的に解説していきたいと思います。
「誘導帯電」って言葉、なんだか難しそうですよね。
でも、実は身近な現象なんです。
例えるなら、誘導帯電は、まるで『静電気のいじめっ子』みたいなものなのです。
どういうことかというと、静電気をたくさん持ったもの(これを『帯電体』といいます)が現れると、近くにいた何も持っていないもの(電気的に中性なもの)が、その帯電体の影響を受けてしまうのです。
誘導帯電とは、帯電体(静電気を帯びた物体)が近づくことで、近くにある導体(電気を通しやすい物体)の表面に、帯電体とは逆の極性の電荷が現れる現象です。
どうして誘導帯電が起こるの? 静電気の「引き寄せ」と「反発」!
なぜ、こんなことが起こるのでしょうか? それは、静電気が持つ「引き寄せ合う力」と「反発し合う力」が関係しています。
(1)マイナスの帯電体が近づいた場合:
導体内のマイナスの電気(電子)は、マイナス同士で反発し合うため、帯電体から遠ざかります。
その結果、帯電体に近い側にはプラスの電気が残り、遠い側にはマイナスの電気が多くなります。
(2)プラスの帯電体が近づいた場合:
導体内のマイナスの電気(電子)は、プラスと引き寄せ合うため、帯電体に近づきます。
その結果、帯電体に近い側にはマイナスの電気が多くなり、遠い側にはプラスの電気が残ります。
このように、帯電体の「いじめっ子」のような存在によって、近くにある導体は、まるで無理やり電気を偏らせられてしまうのです。
誘導帯電を防ぐには? 「逃がす」がキーワード!
誘導帯電による静電気トラブルを防ぐには、どうすれば良いのでしょうか?
大切なのは、発生した静電気を「逃がす」ことです。
(1)アース(接地): 導体を地面につなぐことで、余分な電気を地面に逃がすことができます。
(2)導電性の素材を使う: 電気を通しやすい素材(金属など)を使うことで、静電気が溜まりにくくなります。
(3)湿度を保つ: 空気が乾燥していると静電気が発生しやすくなります。加湿器などで湿度を保つことも有効です。
(4)除電グッズを使う: 静電気を除去するグッズを使うことで、静電気トラブルを未然に防ぐことができます。
誘導帯電対策におすすめの製品は?
静電気対策には、さまざまな製品があります。ここでは、一般的におすすめの製品とそのメーカー、取扱会社を紹介します。
除電ブラシ:
特徴: 導電性の繊維で作られており、対象物に触れることで静電気を除去します。
製品例:
ケンエー 除電ブラシ
TRUSCO(トラスコ) 除電ブラシソフト
サンワサプライ 除電ブラシ(隙間ブラシ付き)
エンジニア 除電ブラシ
除電スプレー:
特徴: 対象物にスプレーすることで、静電気の発生を抑え、ホコリの付着を防ぎます。
製品例:
サンワサプライ 帯電防止スプレー
アズワン 帯電防止スプレー
白元アース 静電気防止スプレー
除電マット:
特徴: 作業台や床に敷くことで、静電気の発生を抑え、人体や電子機器を保護します。
製品例:
サンワサプライ 静電気防止マット
TRUSCO(トラスコ) 帯電防止マット張りAE型作業台
アズワン 導電性マット
除電リストバンド:
特徴: 手首に装着し、アース線をつなぐことで、人体に帯電した静電気を逃がします。
製品例:
サンワサプライ リストストラップ
TRUSCO(トラスコ) アース付リストバンド
エンジニア リストストラップ
除電ガン:
特徴: 圧縮空気を利用して静電気と埃を同時に除去します。
製品例:
SSD 静電気除去装置
シムコ PC
コガネイ イオナイザー
除電テープ:
特徴: 貼るだけで簡単に除電効果が得られます。
製品例: ケンエー 高透明静電気除去シート
※まとめ
誘導帯電は、静電気の「いじめっ子」のような現象で、身近なところで起こっています。
しかし、適切な対策をすることで、静電気トラブルを未然に防ぐことができます。
ぜひ、今回のコラムを参考に、快適な生活を送ってくださいね!
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