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2025.10.23 静電気の豆知識

静電気が溜まったら除電はどうする? ※体の場合

①:オフィスや工場において、静電気は単なる「バチッ!」という不快感だけでは済まされない問題を引き起こします。

精密機器の誤作動や故障、データの損失、さらには製造現場での引火や爆発事故など、深刻な事態につながる可能性を秘めています。
このコラムでは、静電気が体にたまってしまう原因を理解し、効果的な除電方法と予防策を詳しく解説します。
安全確保、機器の保護、生産性の向上、そして品質の維持のために、静電気対策は不可欠です。

②なぜ?:

体に静電気がたまってしまうのか?
私たちの身の回りにある物質は、通常「プラス」と「マイナス」の電気がバランス良く存在しています。
しかし、摩擦や接触、剥離といった現象によって、このバランスが崩れ、一方がプラスに、もう一方がマイナスに帯電することがあります。
これが静電気発生のメカニズムです。
オフィスや工場では、特に以下のような要因によって静電気が発生しやすくなります。

(1)乾燥した環境: オフィスや工場は、空調設備によって湿度が低く保たれていることが多く、静電気が発生しやすい環境です。湿度が低いと、物質表面の水分が少なくなり、電気が逃げにくくなります。

(2)摩擦が起きやすい作業:
オフィス: コピー用紙の搬送、書類の整理、OA機器の操作など、摩擦が起こりやすい作業が多くあります。
工場: 製品の組み立て、包装、搬送、機械の稼働など、様々な工程で摩擦が発生します。

(3)化学繊維の使用:
オフィス: カーペット、椅子の張り地、制服などに化学繊維が使われていることがあります。
工場: 作業着、クリーンルームの服、製品の素材などに化学繊維が使われていることがあります。

(4)床材:
   導電性の低い床材は静電気を蓄積させやすく、人が歩くだけでも静電気が発生することがあります。

(5)人の動き:
   人が歩いたり、椅子から立ち上がったりするだけでも、衣服と床や椅子の間で摩擦が起こり、静電気が発生します。

③ 対策は?:

体にたまった静電気を除電・対策する方法
静電気によるトラブルを防ぐためには、発生源を特定し、適切な除電と予防策を講じることが重要です。

(1) オフィスでの対策
1.加湿器の設置:
オフィス内の湿度を適切に保つ(40%〜60%)ことが、静電気対策の基本です。加湿器を設置したり、濡れタオルを干したりするなどの工夫をしましょう。

2.静電気除去グッズの活用:
静電気除去シート/マット: パソコンやOA機器の下に敷くことで、静電気の発生を抑え、機器の誤作動を防ぎます。
静電気除去スプレー: カーペットや椅子の張り地などにスプレーすることで、静電気の発生を抑えます。
静電気除去キーホルダー/ブレスレット: 従業員が身につけることで、常に静電気を逃がしやすい状態を保ちます。

3.導電性床材の導入:
床材を導電性のものに変更することで、人体に帯電した静電気を床に逃がしやすくします。

4.服装の見直し:
天然素材のインナー: インナーに綿や麻などの天然素材を着用することで、静電気の発生を抑えます。
制電服: 静電気対策が施された制電服を導入することも効果的です。

5.パソコン作業の注意:
パソコンなどの精密機器に触れる前に、金属製の物に触れて静電気を逃がす。

(2) 工場での対策
1.除電装置(イオナイザー)の設置:
バータイプイオナイザー: バー状の電極からイオンを発生させ、静電気を除去します。
スポットタイプイオナイザー: 特定の箇所に集中的にイオンを照射し、静電気を除去します。

2.導電性材料の使用:
導電性床材: 床を導電性の素材にすることで、人体や台車などに帯電した静電気を床に逃がします。
導電性作業台: 作業台を導電性の素材にすることで、作業中に発生する静電気を逃がします。
導電性工具: 工具も導電性のものを使用することで、静電気の発生を抑えます。
導電性容器:導電性の容器を使用し、静電気を帯びやすい液体や粉体の安全な保管や移動をします。

3.アース(接地)の徹底:
設備や機器をアース(接地)することで、静電気を安全に地面に逃がします。

4.作業環境の改善:
湿度管理: 加湿器やスチームなどを利用して、湿度を適切に保ちます(40%〜60%)。
温度管理: 温度が低いと静電気が発生しやすくなるため、適切な温度管理を行います。

5.作業着・保護具の着用:
制電服: 静電気対策が施された制電服を着用します。
制電靴: 静電気を逃がしやすい制電靴を着用します。
導電性手袋: 静電気対策用の導電性手袋を着用します。

③. どのような製品を使ったらよいか:

静電気対策におすすめの製品紹介
静電気対策グッズは、様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。ご自身の状況や好みに合わせて、最適なものを選びましょう。

(1)静電気除去キーホルダー:
特徴: コンパクトで持ち運びやすく、手軽に使えるのが魅力です。ドアノブなどに触れる前に、キーホルダーで静電気を逃がします。
選び方: デザインやサイズ、放電方法(接触式、放電式)など、好みに合わせて選びましょう。
代表的な取扱会社/メーカー: サンコー、ミドリ安全、TRUSCO、アズワンなど

(2)静電気除去ブレスレット:
特徴: 常に身につけておくことで、静電気を逃がしやすい状態を保てます。
選び方: 素材(シリコン、導電性繊維、革など)、デザイン、サイズなどを考慮して選びましょう。
代表的な取扱会社/メーカー: コランコラン、TRUSCO、ミドリ安全、サンハーティネス香産など

(4)静電気除去スプレー:
特徴: 衣類や布製品にスプレーすることで、静電気の発生を抑えます。
選び方: 成分(界面活性剤、アルコールなど)、香り、持続時間などを確認して選びましょう。
代表的な取扱会社/メーカー: 白元アース、ライオン、エステー、小林製薬など

(5)静電気除去シート/マット:
特徴: パソコンやOA機器の下に敷くことで、静電気の発生を抑え、機器の誤作動を防ぎます。
選び方: サイズ、素材(導電性ゴム、導電性繊維など)、厚さなどを確認して選びましょう。
代表的な取扱会社/メーカー: サンワサプライ、TRUSCO、アズワン、ミドリ安全、ケンエーなど

(6)静電気除去テープ:
様々な場所に貼り付けることができ、粘着面に触れることで除電できる。
透明なものもあり、美観を損ねない。
代表的な取扱会社/メーカー: 3M、TRUSCO、アズワン、ケンエーなど

(7)静電気除去ブラシ:
特徴: 導電性の繊維で作られたブラシで、衣類や髪の毛の静電気を取り除きます。
選び方: ブラシの毛の素材、大きさ、持ちやすさなどを考慮して選びましょう。
代表的な取扱会社/メーカー: TRUSCO、アズワン、ベッセル、ケンエーなど

(8)静電気除去手袋:
特徴: 導電性繊維で作られた手袋で、静電気を帯びやすい作業をする際に着用します。
選び方: 素材、フィット感、作業内容に合ったものを選びましょう。
代表的な取扱会社/メーカー: ミドリ安全、TRUSCO、アズワン、ショーワグローブなど

④静電気対策グッズを選ぶ際のポイント

用途: どこで、何に対して使うのかを明確にしましょう。
効果: 静電気除去の効果がどの程度あるのか、口コミやレビューなどを参考にしましょう。
安全性: 特に肌に直接触れるものは、素材や成分を確認し、安全性の高いものを選びましょう。
使いやすさ: 継続して使えるように、使いやすいものを選びましょう。
価格: 予算に合わせて、無理なく購入できるものを選びましょう。

(1) そのほかの静電気対策について
加湿器:
代表的な取扱会社/メーカー: シャープ、パナソニック、ダイニチ、象印など
静電気防止服(制電服):
代表的な取扱会社/メーカー: ミドリ安全、アイトス、自重堂、サンエスなど
静電気防止靴(制電靴):
代表的な取扱会社/メーカー: ミドリ安全、シモン、アシックス、ドンケルなど

※まとめ
オフィスや工場における静電気は、機器の故障やデータ損失、さらには火災や爆発事故につながる可能性もある、非常に重要な問題です。静電気の発生メカニズムを理解し、適切な除電・対策を講じることで、これらのリスクを大幅に低減できます。
今回ご紹介した対策を参考に、職場環境の改善、従業員の安全確保、そして生産性の向上にお役立てください。ケンエーの静電気対策製品も、ぜひご検討ください。

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